豊島区 巣鴨さくらなみき皮膚科 その他の皮膚疾患

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その他の皮膚疾患

その他の皮膚疾患について

乾癬
新しい治療法が開発されています

数ある皮膚科の疾患の中でも、ここ数年で治療法がもっとも進歩している分野の一つです。
成人に多い疾患で、体や肘、膝などに境界がはっきりした盛り上がった赤い発疹が全身に出現してきます。
大きさ、数、形は様々で、発疹が融合して大きな病変を形成することもあります。慢性的に刺激を受けやすい頭部、肘・膝、臀部、下腿などに発疹ができることが多いです。青壮年期に発症することが多く、発疹は多発しますが、通常、内臓を侵すことはありません。痒みのある方は約半数で、掻いてしまうと症状が広がってしまうことがあります。多くの乾癬の方はこの皮膚だけの症状です(尋常性乾癬)。
しかし中には爪の変形や関節炎を伴うこともあります(関節症性乾癬)。稀に発疹が全身に及ぶこともあります(乾癬性紅皮症)。その他、喉が痛くなった後に雨滴状の小さな乾癬皮疹ができる滴状乾癬や重症の汎発性膿疱性乾癬などがあります。
乾癬は慢性的に良くなったり悪くなったりを繰り返しますが、患者様の病気の程度、いままでかかった他の病気、置かれた状況などに応じた治療法を選択することになります。

乾癬の治療

軽症の方ではステロイドやビタミンD3の外用薬で治療します。ステロイドとビタミンD3の両方が入った配合外用薬もあり、カルシポトリオール水和物とベタメタゾンジプロピオン酸エステルの配合剤(ドボベット)やマキサカルシトールとベタメタゾン酪酸エステルプロピオン酸エステルの配合剤(マーデュオックス)は1日1回の外用で比較的効果が強い塗り薬です。
頭部の頑固な発疹にはクロベタゾールプロピオン酸エステルシャンプー(コムクロシャンプー)を使うと改善することもあります。
発疹の範囲が狭い頑固な発疹の方にはエキシマライト ターゲット型光線療法を併用することもあります。範囲が広い方や、難治部位の頭部や爪の発疹が残る方ではPDE4阻害薬アプレミラスト(オテズラ)やデュークラバシチニブ(ソーティクツ)、エトレチナート(チガソン)、免疫抑制剤(シクロスポリン)の内服薬を選択したり、それに加えてナローバンドUVBの紫外線療法を併用したりすることもあります。

アプレミラスト(オテズラ)について詳しくはこちら
デュークラバシチニブ(ソーティクツ)について詳しくはこちら

内服薬の処方には、事前に採血などの検査が必要になることがあります。
外用薬、内服薬、光線療法などで改善しない皮膚症状や、関節炎の症状などが出現してきた場合は、大学病院などにご紹介し生物学的製剤の注射薬を検討することになります。
生物学的製剤の注射薬(点滴薬)には多くの種類があり、新薬も開発されています。関節症状がある方は早めの注射薬の導入をおすすめしています。

ナローバンドUVB紫外線療法を導入

当院では、アトピー性皮膚炎の難治性掻痒や乾癬、白斑、掌蹠膿疱症などに対して、全身型の紫外線療法(ナローバンドUVB紫外線療法)を行っています。
ナローバンドUVB紫外線療法は、太陽光に含まれる紫外線(UVA、UVB、UVC)のうち、皮膚治療に有効性が確認された波長域(311±2nm)を持つ紫外線を照射する方法です。 ナローバンドUVB紫外線療法なら、皮膚を赤くしたりやけどさせたりする300nm以下の有害な波長をカットした紫外線をごく短時間だけ当てるため、副作用を大幅に少なくすることが可能で、安全かつ効果的な紫外線治療が行えます。
当院のナローバンドUVB療法器は全身型ですので、広範囲の発疹を短時間で治療することができます。また顔に紫外線を当てたくない場合には防御するシールドがありますのでご安心ください。


エキシマライト ターゲット型光線療法を導入

エキシマライト ターゲット型光線療法は、紫外線の中から308ナノメートルの波長だけを照射する機器です。
小さな範囲に高出力で照射することができます。
照射は短時間で痛みなどはありません。
乾癬では、爪乾癬には特に有用です。他にも肘などもの固くなった限局性の発疹など、小さな範囲の難治性部位の治療にはエキシマライト ターゲット型光線療法が適しています。
ゴーグルをかけ目を保護して照射していきます。
尋常性乾癬の他にも、ナローバンドUVB紫外線療法と同じく、アトピー性皮膚炎、尋常性白斑、掌蹠膿疱症、円形脱毛症などに効果がみとめられています。

掌蹠膿疱症
手足に膿をもった発疹ができる疾患です

掌蹠膿疱症は膿が溜まった膿疱と呼ばれる小さな発疹が、手のひら(手掌)や足の裏(足蹠)にできる疾患です。手や足は範囲が狭くても日常生活に欠かせない部位で、症状が続くと辛い場所です。
膿疱は、炎症反応に関係する好中球(白血球の一種)が、皮膚の一番上層にある角層に溜まった状態です。
慢性的に経過し、周期的に症状がぶり返します。最初に小さなみずぶくれができ、膿が溜まって黄色に変化していきます。その後かさぶたになり、角層が剥げ落ちるのを繰り返し、次第に角質が増殖して固くなり、痒みや痛みを伴うこともあります。
また、慢性的に経過するなかで、鎖骨や胸の中央の胸肋鎖関節などの関節が痛くなることがあり、掌蹠膿疱症性骨関節炎と呼ばれます。
発疹の中の液体からはウィルスや細菌、真菌は見つからず、他人にうつることはありません。
直接の原因は分かっていませんが、扁桃腺や虫歯、歯周病、金属アレルギー、喫煙などが増悪因子になっていることもあります。

掌蹠膿疱症の治療法

治療は、重症度によって変わってきますが、最初の治療としては、まずステロイドやビタミンD3などの外用薬を使います。また、手を洗ったあとに保湿剤などでのスキンケアをしたり、皮膚をむしるクセを改善したりしていくことも大切です。
外用薬だけでコントロールが難しい場合は、エキシマライト ターゲット型光線療法やナローバンドUVB紫外線療法を継続して行うと効果が認められます。
内服薬では症状や状況に応じて抗アレルギー薬やエトレチナート(チガソン)、シクロスポリンなどを副作用に注意しながら使用します。
金属アレルギーが疑われるときはパッチテストなどをして判定していきます。
また、扁桃腺や虫歯などを治療することで症状が改善することもあります。喫煙の習慣がある方は禁煙することで症状が改善することがあるので、なるべく本数を減らすようにしてみてください。
難治性の皮膚症状で日常生活に弊害のある方や関節痛がある方は、大学病院などにご紹介し、生物学的製剤の注射薬を検討します。

円形脱毛症
多くは心配ありませんが、進行がはやい時は急いで相談を

頭にコイン大の丸いはげ(脱毛斑)が生じる疾患です。一ヶ所とは限らず、多発することもあります。時には頭全体の毛が抜けたり、全身の毛が抜けたりすることもあります。
かつては、精神的ストレスが主な原因と考えられていました。確かにストレスがある時に脱毛が始まる人もいますが、現在では、多くはストレスと関係無く発症すると考えられています。円形脱毛症の頻度は人口の1~2%と推測され、男女差は見られません。
脱毛斑が少ない場合は、ほとんどが自然に治ることが多いので、過剰に心配する必要はありません。ただ一度発症すると、一か所が治っても違う場所に出現することもあります。
ただし広い範囲で急激に抜けてくる場合には早期に治療が必要になります。

円形脱毛症の治療

治療法は、病気が始まってからの進行の様子と脱毛した面積などに応じて決められます。ステロイドや血行を促進する外用薬などを使用したり、グリチルリチンなどの内服療法、液体窒素療法、エキシマライト ターゲット型光線療法、ステロイドの局所注射を行ったりすることが多いです。重症例ではステロイドやバリシチニブ(オルミエント)の内服療法などを行うことがあります。はじめに生えてくる毛は細い軟毛が多く、その部分だけ白髪になることもありますが、次第に周りの毛と同じようになっていくことが多いです。

しもやけ(凍瘡)

しもやけ(凍瘡)は、冷たい外気に曝された後、手や足のゆび、耳たぶ、ほお、鼻など血行の悪くなりやすい場所に生じます。皮膚が赤く腫れ上がり、まれに水ぶくれを起こします。痒みや痛みを伴い、入浴すると痒みが増すことがあります。
子どもに多いのですが、大人にもできます。多くの方は気温があたたかくなると自然に軽快しますが、治りにくい時には膠原病などの可能性も考え、採血して検査をします。

しもやけ(凍瘡)の治療

治療には、ビタミンEの飲み薬や塗り薬がよく使われます。症状が強い場合は血管拡張薬などを内服したり、潰瘍治療薬を外用したりすることもあります。
しもやけになりやすい人は、冬に外出する際、手袋、マスク、耳当て、帽子などで冷気を回避するようにしましょう。また湿った状態で冷気にさらされて悪化することもあるので、足などに汗をかいたら、濡れたままにせず、まめに拭いて乾かしてください。

薬疹

内服薬や注射などの薬によって、皮膚や粘膜に様々な症状が現れる疾患です。以前に使用して問題が生じなかった薬やサプリメントでも薬疹がおこる可能性はあります。
発疹の出現する時期や発疹の性状は多岐にわたります。全身に赤い斑点のような発疹が出現しひろがっていくものや、からだの一部にだけ限局してできるものもあります。 目や口の粘膜に発疹ができたり、発熱などの全身症状が出現したりした時は重症化の可能性があり、入院加療が必要になることもあります。
薬疹の中には、薬剤を内服して日光に当たることで発症する光線過敏型薬疹もあり、日光に当たりやすい顔、首、手などに発疹が出るのが特徴です。

薬疹の治療

治療にあたっては、処方した医療機関と相談しながら、原因と思われる薬剤の使用を中止または変更します。重症でなければステロイド薬の外用や抗アレルギー薬などの内服で経過を見ますが、重症の場合はステロイド薬の内服や注射による治療が必要になります。
光線過敏型薬疹の場合は日光を避けるために帽子や手袋を着用したり、日焼け止めを塗ったりするなど日常生活の注意も必要です。
薬疹が疑われる場合には、必ずお薬手帳をお持ちください。いつ薬を服用開始し、いつ症状が出て来たかを表などにしていただくと大変参考になります。

問診票 ご来院の前に記入してお持ちいただけます